スマホのカメラの「解像度」って、なんとなく大きい方がいいらしいけど、実際のところそれって何なの?
写真や動画の編集ソフトでよく出てくる用語の「ピクセル」とか「フレーム」とかって実際のところ一体何なの?
画像を扱う上では基本中の基本、あまりにも基本的過ぎてまともな説明が見当たらなかったりする、「ピクセル」「画素」「フレーム」「解像度」等について、できるだけわかりやすく解説します。
フレームとは?
動画はパラパラ漫画形式でできている
「フレーム」の説明の前に、まずは動画像がどのように表現されているかについて、ごく簡単に解説します。
テレビや映画のアニメであれば、どうやって絵を動かしているか知っている人はわりと多いとおもいます。
ちょっとずつ絵を動かして、それを連続して表示(再生)することで、あたかも動いているように見えているのですよね。
これがいわゆるパラパラ漫画方式です。
実は、実写の映画やドラマなど、すべての動画は同じ方式(つまりパラパラ漫画方式)で動きを表現しています。
例えば、一般的なビデオカメラは1秒間に約30枚の画像を撮影します。
つまり、1秒間に30枚の連続写真を撮っているということになります。
そして、撮影した画像をテレビモニターなどで、1秒間に30枚表示します(つまり再生します)。
すると、被写体がスムーズに動いているように見えるわけなのですね。
これはまさにパラパラ漫画と同じ理屈ですね。
パラパラ漫画の1枚1枚の画像が「フレーム」
このパラパラ漫画の1枚の画像に相当するものを「フレーム」と呼びます。
つまり、1枚の静止画像(写真)が1枚のフレームというわけですね。
例えば、1秒間に30枚の画像が含まれる動画像は、1秒当たり30フレームの画像で構成されているということになります。
フレームレート
動画像を撮影あるいは表示(再生)する速度を表す際に、フレームレートという指標を使います。
フレームレートとは、1秒間あたりに撮影あるいは表示するフレーム数のことであり、通常その単位は[fps](Frames per second:1秒当たりのフレーム数)です。
つまり、1秒間に30フレームの速度で動画像を再生する場合、「30fpsで再生」ということになります。
※ ちなみに、日本のテレビ放送は29.97fpsです。
動画を扱う場合、このフレームレートという用語はよく使うので覚えておきましょう。
ピクセルとは?
フレーム(画像)を構成する最小単位が「ピクセル」
次に、「ピクセル」とは何なのかについて解説します。
ピクセル(Pixel)は、日本語では「画素」と言います。
その言葉の通り、「画像の素(もと)」になるのが画素、すなわちピクセルです。
スマホのカメラのスペックで「画素数」というのを聞いたことがありませんか?
カメラの「画素数」とは、そのカメラで撮影した画像の最大の画素の数(ピクセルの数)のことです。
例えば、同じ風景を撮影する場合、画素数が大きいほどピクセルが細かくなるので、より詳細な写真が撮れるということになります。
言い方を変えると、ピクセルとは1枚の画像フレーム(つまり静止画像)を構成する最小の単位です。
といっても、ちょっと何言っているのかわかりませんよね。
もう少し詳しく説明していきましょう。
まず、こちらのYouTube動画から1枚のフレームを抜き出してみます。
それが下の画像です。

次に、この画像の一部を拡大したようすが以下です。

明るさや色が異なる、細かな四角い点で画像が構成されていることがわかりますね。
この、画像を構成している四角い点が「ピクセル」というわけです。
逆に言うと、明るさや色が異なるピクセルが縦横に並んで一枚の画像になっているものが「フレーム」であるとも言えることになります。

解像度とは?
ちょっとややこしい、というか、用語の定義がちょっとよろしくないと思うのが「解像度」です。
画像の「解像度」という語感からイメージしやすいのは、画像の詳細さの度合いと言ったようなものではありませんか?
実際、スキャナーやプリンターの設定で「解像度」と言った場合は、そのイメージに近い使われ方をします。
スキャナー / プリンターなどでの解像度
プリンターでの印刷やスキャナーでの画像取り込みなどで「解像度」という場合、画像中のピクセルの密度を表します。
一般的には、1インチ(2.54cm)の長さの中に何ピクセルの画素が含まれるかをいい、その単位はdpi(Dot per inch)です。
例えば解像度100dpiで印刷した画像は、2.54cm中に100ピクセルの画素が含まれます。つまり、1ピクセルの大きさは、2.54[cm] ÷ 100 = 0.254 [mm]となるわけです。
この場合の「解像度」は、「画素密度」「ピクセル密度」あるいは「分解能」と呼ばれることもあります。
(デジタル)画像・動画などでの解像度
一方で、デジタル画像等の場合は、画像の縦と横のピクセル数、あるいは総ピクセル数を解像度と呼ぶことが多いです。
例えば、フルHDの映像のサイズは縦1080ピクセル/横1920ピクセルですが、この場合「解像度は1920×1080ピクセル」などと表現します。
この場合の「解像度」は、「画像解像度」や「画像サイズ」と呼ばれるともあります。
デジカメやディスプレイにおける「解像度」も、通常はこの「画像解像度」のことを指します。
※ カメラの場合は、たてxよこのサイズよりも、そうピクセル数で表現する場合が多いですね。
まとめ
最後に、もう一度ピクセル・フレーム・解像度についてまとめます。
まず、デジタル画像を構成する最小単位(明るさ・色を表現する点)をピクセル(画素)呼びます。
そのピクセルが整列すると一枚の画像ができますが、この一枚の画像がフレームです。
そして、動画の場合はこのフレームをパラパラ漫画のように表示して動きを出しており、このとき1秒あたりに表示するフレームの数をフレームレートと呼びます。
最後に解像度について、通常の画像や動画の処理で「解像度」という場合、単に画像のたてxよこのピクセル数のことを言います。
本格的に画像処理を学びたいのではなく、画像処理とはどのようなものかをざっくり理解したい人におすすめです。
画像処理についてある程度知っておくことでエフェクトなどの意味と効果が理解できるようになるので、フォトレタッチや動画編集なども作業も効率よくなると思います。
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